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痛くなくても虫歯は進行している!早期受診が必要な理由

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監修:歯科医師 安藤壮吾



痛みがなくても虫歯は進行することをご存じですか?症状が落ち着くと放置する方が多いですが、重大な問題を引き起こすリスクがあります。今回は、「痛くない虫歯」に潜んでいる危険と、適切な受診のタイミングについて解説します。


「痛くない虫歯」に要注意

痛みなどの症状がない虫歯には、いくつかのケースがあります。

ケース①虫歯で歯の神経が死んでしまっている(歯髄壊死)

虫歯が進行し、歯の神経に感染が及ぶと、最終的には神経が壊死します。この状態を「歯髄壊死」と言います。
虫歯は、初期段階では神経が生きているため強い痛みを感じますが、神経が死んでしまうと痛みを感じなくなります。その状態で放置すると、歯の内部に膿が溜まって腫れや痛みが出たり、他の歯にも悪影響を及ぼしたりする可能性があります。痛みがなくなったからといって放置せず、早めに治療を行いましょう。

ケース②初期虫歯で痛みを感じない

歯の表面のエナメル質に留まっている虫歯は痛みを感じることはありません。しかし、歯の表面には白い斑点や黒ずみが見られます。この段階の虫歯は削る必要がなく、フッ素を定期的に塗布することで虫歯の進行を防ぎます。ただし、虫歯が進行するリスクはあるため、定期的に歯科医院でチェックを受けることが重要です。

ケース③個人差

痛みの感じ方には個人差があります。本来なら強い痛みを感じるような状態でも、痛みを感じない方も中にはいらっしゃいます。そのため、虫歯の存在に気づくことができず、気づいた時は虫歯が重症化している可能性があります。定期的に歯科医院でチェックを受け、自分では気付けていない虫歯がないかどうかを確認するようにしましょう。

ケース④痛みを感じづらい箇所の虫歯

虫歯ができても、噛み合わせによる刺激が少ない場所の場合は痛みを感じにくいことがあります。たとえば、歯の側面や隙間は、物を噛んでも直接的には力が加わりません。食事時に痛みを感じにくいため、虫歯があることに気づかないことが多いのです。
また、歯の側面や隙間は、自分での確認が難しく、放置されやすい場所でもあります。虫歯の進行を防ぐためには、定期的に歯科医院でチェックを受けることが重要です。見逃されがちな虫歯を早期に発見し、適切な治療を行うことができます。

ケース⑤二次虫歯(詰め物や被せ物の下で進行する虫歯)

虫歯の治療を行って詰め物や被せ物をした後も、安心してはいけません。時間が経過すると、詰め物や被せ物と歯の間には隙間が生じることがあります。この隙間から細菌が侵入し、虫歯が再発してしまうのです。これを「二次虫歯」と言います。
二次虫歯は、詰め物や被せ物の下で進行することが多く、外見上は虫歯があることがわかりにくいです。そのうえ痛みも感じにくいため、発見が遅れる傾向があります。自分では確認が困難なので、歯科医院でのレントゲン撮影が必要です。これにより、歯の内部の状態を確認し、未然にトラブルを防ぐことができます。
定期的に歯科医院でレントゲンを撮り、二次虫歯の有無を確認することをお勧めします。

ケース⑥虫歯がゆっくりと進行している

虫歯がゆっくりと進行している場合、神経が徐々に破壊されていくため、痛みを伴わないことがあります。このケースは、自覚症状がほとんどありません。虫歯が深く進行しているにもかかわらず気づけないことが多いのです。そして、症状を感じた時にはすでに重症化してしまっています。
このような場合、定期的な歯科医院での検診が非常に重要です。歯科検診では、目で見るだけでは発見できない虫歯も、レントゲンを撮り確認することが可能です。早期発見と早期治療が、さらなる悪化を防ぐ鍵となります。
痛みがないからといって健康であると決めつけず、定期的なチェックを怠らないようにしましょう。

痛みがない虫歯を放置するリスク

痛みがない虫歯を放置すると、深刻な問題を引き起こすおそれがあります。

虫歯は進行性の疾患で、放置すればするほど治療が困難かつ複雑になり、最終的には抜歯が必要になる場合もあります。

また、歯の内部だけでなく、周囲の歯周組織にも悪影響を及ぼします。細菌は、歯のエナメル質を超えて歯肉や骨を侵し、重度の歯周病を引き起こす原因となるのです。歯周病は歯を支える骨を徐々に破壊し、最悪の場合、歯が自然に抜けてしまうケースもあります。

さらに、口内の感染が全身に影響を及ぼし、心臓病や糖尿病などの慢性疾患のリスクも高まることがわかっています。

痛みがない虫歯を見つける方法

①自宅でできるセルフチェック法

自宅でセルフチェックをしてみましょう。

1、歯の見た目を確認
歯の表面に白い斑点や黒ずみがないか、奥歯や歯と歯の間、詰め物の周囲など、目が届きにくい箇所を注意深く確認します。

2、食べ物が詰まりやすい場所を意識
特定の部分に食べ物が詰まりやすい場合、虫歯が進行している可能性があります。

3、歯の表面のざらつきや違和感
舌で歯を触ったときにざらつきや違和感を感じる場合、初期虫歯やエナメル質の損傷がある可能性があります。

4、冷たいものや甘いものへの反応
冷たいものや甘いものを口にしたときにしみる場合、虫歯になっている可能性があります。

5、詰め物や被せ物がぐらつく
詰め物や被せ物の下で虫歯が進行していると、ぐらつくことがあります。

6、口臭が気になる
虫歯が進行すると、細菌が原因で口臭が強くなることがあります。

このセルフチェックは、診断ではありません。何かお口の中の状態に変化があるときは、早めに歯科医院でみてもらうようにしましょう。

②定期的な歯科検診

定期的な歯科検診は、虫歯の早期発見と治療に不可欠です。特に、自覚症状がない状態で進行する虫歯を確認することができます。

<歯科医院での診断>
痛みを伴わない虫歯の場合、目で見るだけでは発見が難しいです。詰め物や被せ物の下に進行している「二次虫歯」や、歯と歯の間の隠れた虫歯を発見するためにも、レントゲン撮影が必要です。

<定期健診のタイミング>
一般的に、3〜6ヶ月に1回の歯科健診をお勧めしています。定期的なチェックにより、虫歯を早期に発見し、早めに治療を行うことが可能です。定期検診のメリットは、単に虫歯の早期発見だけではなく、歯周病の予防、口内のクリーニング、さらには全身の健康状態にも影響を及ぼす可能性がある口内疾患の管理にもつながることです。

虫歯の進行を止めるには?

虫歯の進行を抑えるためには、日々の予防対策が大切です。
予防の基本は、正しい歯磨きを行なうことです。柔らかいブラシを使って、歯と歯ぐきの境目を優しく磨きましょう。電動歯ブラシの使用も、均等かつ効率的なブラッシングを行う上で効果的です。

食生活では、砂糖や甘い食べ物の摂取を控え、食後に口をすすいだりや早めにブラッシングしたりすることを心がけましょう。

フッ素入り歯磨き粉の使用や歯科医院でのフッ素塗布は、歯のエナメル質を強化し虫歯の進行を遅らせます。また、キシリトールガムを噛むことで、唾液の分泌を促進して歯の再石灰化を促すこともできます。

虫歯の予防法

日常のケアと習慣が虫歯予防の鍵です。
フッ素配合の歯磨き粉を使用し、一日二回、特に就寝前には必ず歯を磨くようにしましょう。フッ素はエナメル質を強化し、酸による脱灰を防ぎます。
食生活では、糖分の摂取を控え、食後は必ず口をすすぐか歯を磨くことで、虫歯のリスクを減らします。
また、歯間のプラークを除去するためにデンタルフロスを使用したり、口内を清潔に保つためにマウスウォッシュを口腔ケアに取り入れたりすることも効果的です。これらの予防策に加え、定期的な歯科検診を行うことが、健康な歯を維持するためには不可欠です。

痛みがなくても歯科受診が必要な理由

痛みがないからといって歯科での検診を怠ると、見過ごされがちな口内の問題が進行するおそれがあります。痛みを感じるようになった時には、多くの場合、虫歯は深部に達していて治療が複雑になっています。
虫歯や歯周病など口内疾患を管理するためには、痛みや異常がなくても歯科医院を受診する習慣をつけることが大切です。定期的なチェックは、見過ごされがちな問題を早期に発見し、適切な治療を行う上で欠かすことはできません。

痛みがなくても虫歯は危険!早期対応で健康な歯を守ろう

虫歯は初期段階では痛みを感じないことがありますが、症状がないからといって安心するのは危険です。虫歯の有無を症状で判断するのではなく、定期的に歯科医院を受診して、適切な診断を受けるようにしましょう。早期発見、早期治療が、お口の健康を守ることに繋がります。お気軽に当院までご相談ください。

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