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痛みの原因は舌小帯かも?見落としがちな舌小帯の異常について

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監修:歯科医師 安藤壮吾



舌の裏側の真ん中にスジのようなものがあることを知っていますか?鏡で初めて見た時に「これは何だろう?」と不思議に思った方も多いのではないでしょうか。このスジは「舌小帯(ぜつしょうたい)」といい、人によって長さが異なり、発音や歯並びに影響を与えることがあります。今回は、この舌小帯にまつわるトラブルについて詳しくお伝えします。


舌小帯とは

お口の中には、
舌小帯と上唇小帯(じょうしんしょうたい)という2つの小帯があり、それぞれ違う役割を担っています。

〇舌小帯
舌小帯には、舌の運動機能を調整し、舌が後ろに下がるのを防ぐ役割があります。これにより、話すときや飲み込むときに舌が適切に動きます。

〇上唇小帯
上唇小帯には、上唇の動きをコントロールし、唇の位置を固定する役割があります。例えば、笑ったり話したりするときの上唇の動きをサポートしています。

このように、2つの小帯は私たちの日常生活に欠かせない機能を担っています。しかし、時にはその小帯に異常が見られる場合があるのです。

こんな症状は要注意!舌小帯の異常がもたらす影響

舌小帯の状態は人によって異なりますが、場合によっては悪影響が生じるおそれがあります。

舌小帯短縮症とは

舌小帯短縮症とは、舌小帯のスジが短く、舌の先端近くにまでついている状態のことを言います。舌を前に突き出すとハート型にくびれたり、舌の先端を上顎に付けようとしても届かなかったりすることがあります。

舌小帯短縮症は、舌強直症、舌小帯癒着症、舌癒着症などとも呼ばれ、短縮の程度は軽度・中度・重度に分かれます。軽度の場合は経過観察することが多いですが、中度や重度の場合は日常生活に支障をきたすことがあるため、医師による診断のもと、切除手術が必要になることもあります。

舌小帯短縮症が子供の成長に与える影響

歯科医院を受診される方の中には、以下のような症状を訴える方がいらっしゃいます。

  • 滑舌が悪い
  • 早口言葉が言えない
  • 長さ
  • 早く話すと舌がもつれる

例えば、赤ちゃんの場合、授乳がうまくいかず体重が増えにくいことがあります。また、子どもの場合、発音が不明瞭になったり、言葉を話すのに苦労したりすることがあり、大人でも発音や飲み込みに問題が生じることがあります。なお、発音は、「タ行」「ナ行」「ラ行」などの音が歪んだり、不明瞭になるケースが多いです。

これらは、舌小帯短縮症が原因である可能性が高いと考えられています。また、舌の位置や動きが不適切である「舌癖」も関係していると言われています。
無意識のうちに前歯の裏に舌を押し付けたり、前に突き出したりする「舌癖」は、歯並びにも影響を及ぼし、出っ歯や開咬(前歯が噛み合わない状態)になることもあります。

もし、このような症状に心当たりがある場合は、歯科医師に相談し適切な診断と治療を受けることをお勧めします。発音や飲み込みの問題が改善され、舌癖や歯並びの問題も解消されるかもしれません。

舌小帯切除術を行うにあたって知っておきたいこと

舌小帯短縮症の治療は、次のような流れで行います。

1、麻酔
舌小帯には厚みがあるため、まずは表面に麻酔を行います。麻酔によって痛みを感じずに治療を受けることができます。

2、切開
レーザーを使用して舌小帯を切開します。医院によってはレーザーではない場合もあるため、治療を行う際には事前に確認してください。

3、止血
切開後は出血がありますので、ガーゼで圧迫して止血します。症状によっては、縫合が必要な場合もあります。

処置自体は30分程度で終了します。保険適用内の治療であり、費用は5000円程度です。
処置後に出血や痛みを伴うことがあるため、医院から処方される抗生剤や痛み止めを服用してください。

〇食事について
治療後も食事をしていただくことは可能ですが、傷があるため、なるべく刺激の少ないものを食べることをお勧めします。

〇処置後の通院について
処置の翌日に、傷口の状態を確認させていただきます。t特に問題がなければ、その後は経過観察へ移行します。縫合した場合は、1週間程度で抜糸を行います。

術後は舌小帯を伸ばしましょう

舌小帯を切除しても再癒着が起こることがあります。再癒着を防ぐためには、舌のストレッチが非常に効果的です。簡単にできる舌のストレッチをいくつかご紹介します。

  1. 左右に舌を10回ずつ動かす。
  2. 舌をゆっくりと唇の周りで円を描くように動かす。
  3. 舌打ちやホッピングを行う。
  4. あいうべ体操を1日に30回実施する。

ストレッチを行うことで、舌小帯の切除後の再癒着を防ぐことができます。再癒着してしまうと、再度処置が必要になる場合があるので、しっかりとストレッチを行うようにしましょう。

痛みが気になったら、早めの検診を

舌小帯の異常には段階があり、状態によって対処法が異なります。経過観察や適切なストレッチで改善が見込めることもあります。しかし、自己判断は難しく、歯科医師による診断が必要です。症状を放置せず、ご心配な点があれば、ぜひお気軽に当医院までご相談ください。


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