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抜歯後に腫れているのは大丈夫?正しいケア方法まとめ

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監修:歯科医師 安藤壮吾



歯のトラブルでやむを得ず「抜歯」が必要になることがあります。
「抜歯」と聞くと、「腫れたり痛んだりするのでは?」と不安に感じる方も少なくありません。特に親知らずの抜歯には、「大きく腫れる」というイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。
しかし、抜歯後の腫れは、体が傷口を治そうとする自然な「炎症反応」のひとつであり、必ずしも異常ではありません。この記事では、抜歯後に腫れた時のために知っておきたい原因や、腫れやすいケース、そして適切な対処法についてわかりやすく解説します。


抜歯後に腫れる原因

抜歯をすると、歯茎や顎の骨にある程度のダメージを与えることになります。そのダメージを体が修復しようとして、血管が拡張し、白血球などの修復細胞が集まり、腫れが生じます。これは、傷口を治すための身体の正常な働きです。
ただし、すべての人が必ず腫れるわけではありません。腫れの有無や程度には個人差があり、抜歯の方法や傷口の大きさ、体質や免疫力によっても異なります。

腫れやすいケースとは?

以下のような場合は、抜歯後に腫れやすい傾向があります。

〇抜歯に時間がかかる場合
処置時間が長くなると、歯の周囲組織への刺激が増えるため、炎症が強くなりやすいです。

〇歯茎を切開する必要がある場合
歯に歯茎が覆いかぶさっている場合、処置の際に歯茎を切開するため、傷が大きくなり腫れやすくなります。

〇顎の骨を削る処置を伴う場合
歯が骨の中に埋まっていると、骨を削って取り出す必要があり、術後の炎症反応が強く出ることがあります。

〇歯の位置や形が複雑な場合
歯が横向きや斜めに生えている、歯の根が曲がっている、顎の骨と癒着しているなど、抜歯の難易度が高くなるほど処置が複雑になります。その分時間もかかるため、腫れが出やすいです。
特に、下の親知らずは骨の中に深く埋まっていることが多く、術後に腫れるケースが多く見られます。

〇抜歯前から炎症がある場合
歯周病などの影響により歯茎に強い炎症がある状態で抜歯すると、術後の腫れや痛みが増す傾向があります。そのため、事前に炎症を落ち着かせてから処置を行うことが多いです。

〇体調が万全でないとき
睡眠不足、疲労、ストレス、風邪などで免疫力が低下していると、治癒力が落ちて炎症が強く出る場合があります。

腫れたときの注意点と対処法

抜歯後の腫れは、焦らずに正しい対処を行うことで回復を早めることができます。以下のポイントに注意して過ごしましょう。

腫れのピークは2〜3日後と知っておく

通常、腫れは抜歯後2〜3日目をピークに徐々に落ち着き、多くは1週間から10日ほどで目立たなくなります。

安静に過ごす

動き回ったり、激しい運動をしたりすると、血行が良くなって腫れや出血が悪化する可能性があります。なるべく身体を休めて安静に過ごしましょう。

患部を優しく冷やす

頬の外側からタオルで包んだ保冷剤などで冷やすと、炎症を和らげる効果があります。ただし、冷やしすぎには注意が必要です。1回10~15分を目安にしましょう。

血行を促進する行動は控える

  • 激しい運動
  • 長時間の入浴
  • アルコールの摂取
  • 抜歯当日のヘッドスパ

などの行為は血行が良くなるため、腫れや出血を悪化させるおそれがあります。

傷口への刺激を避ける

★強いうがいをしない
抜歯後にできる血のかたまり(血餅)は、傷口を保護するかさぶたのようなもので、重要な役割を果たします。強いうがいで血餅が取れてしまうと、治癒が遅れたり「ドライソケット」と呼ばれる強い痛みを伴う状態になったりするため注意が必要です。
血餅が取れないよう、指や舌先で触れたり、歯ブラシを傷口に当てたりしないようにしましょう。

喫煙は控える

タバコに含まれる有害物質は血流を悪くし、傷の治りを遅らせるだけでなく、感染のリスクも高めます。できれば抜歯の数日前から抜糸までは禁煙するのが望ましいです。

処方された薬を指示通りに服用する

抗生物質や鎮痛薬が処方された場合は、用法・用量を守り、途中でやめずに飲みきることが大切です。

痛みや腫れが長引く場合は歯科医院へ

通常、抜歯後の症状は1週間〜10日ほどで落ち着きます。
しかし、腫れや痛みが強くなる、膿が出る、傷口から嫌な臭いがする、口が開かなくなるなどの症状がある場合は、感染やドライソケットの可能性があります。
このような異変を感じたらすぐに歯科医院を受診しましょう。

術後のケアが回復のカギに。気になる時は歯科医師に相談を

抜歯後の「腫れ」は、体が傷口を治そうとする自然な反応であり、問題がないケースが多いです。また、必ずしもすべての人が腫れるわけではなく、腫れの程度にも個人差があります。

腫れやすさは抜歯の難易度や術前の体調、術後の過ごし方によって左右されます。
いずれにしても、腫れや痛みを最小限におさえるためには、無理をせず安静に過ごすこと、血行を促進する行動を避けること、そして処方された薬をしっかり服用することが重要です。
万が一、腫れが長引いたり、強い痛みが出たりした場合は、迷わず歯科医院に相談してください。正しい知識とケアで、抜歯後の回復をスムーズに進めていきましょう。

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