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仕上げ磨きの正しいやり方とは?年齢別のポイントを解説します

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監修:歯科医師 安藤壮吾



「毎日仕上げ磨きはしているけれど、やり方が合っているのか分からない」
「子どもが嫌がって、しっかり磨けていない気がする」

このような悩みを抱える保護者の方は非常に多く、歯科医院でもよく相談を受けます。
実は、仕上げ磨きはやり方次第でお子様の虫歯リスクに大きな差が出る重要なケアです。

この記事では、歯科医院の視点から、仕上げ磨きの正しいやり方について年齢別・実践的に詳しく解説していきます。


なぜ仕上げ磨きが必要なのか?

一般的にお子様が2歳以上になったら、自分で歯磨きをさせることが多くなります。しかし、子どもが自分で磨いた場合、

  • 手先が未発達な段階なので細かく手を動かせない
  • 奥歯や歯と歯の間を磨けない
  • 磨いたつもりで終わってしまう

といった理由から、磨き残しが非常に多いのが現実です。

特に乳歯や生えたての永久歯は、歯質が柔らかくて虫歯になりやすく、そのうえ虫歯の進行が早いという特徴があります。磨き残しがあると虫歯のリスクが高くなるため、保護者による仕上げ磨きが必要不可欠です。

仕上げ磨きの基本的なやり方【共通ポイント】

まずは、お子様の年齢に関わらず共通している仕上げ磨きの基本からご紹介します。

① 姿勢は「寝かせ磨き」が基本

口の中がしっかり見える姿勢で磨きましょう。
保護者の膝の上にお子さまの頭を乗せてあおむけで寝転がらせ、上から覗き込むと見やすいです。
また、口の中に光が入るように、明るい部屋で行うことをお勧めいたします。

② 歯ブラシは鉛筆持ち。軽い力で磨く

歯ブラシは鉛筆を持つように軽く持ち、力を入れすぎないようにしましょう。
強い力で磨くと、

  • 歯茎を傷つける
  • お子様が痛がって歯磨きを嫌がる

といった、歯磨きを習慣化できない原因になりかねません。仕上げ磨きでは、できるだけお子様にストレスを感じさせないようにすることが大切です。

③ 1本ずつ小刻みに動かす

歯ブラシはゴシゴシと大きく動かすのではなく、

  • 歯1本ずつ
  • 5〜10mm程度の幅
  • 1箇所につき20回程度

で、小さく細かく動かしましょう。
歯ブラシは毛先が最も洗浄効果があるため、毛先が寝ないくらいの、シャカシャカと音が鳴る程度の力加減を意識すると良いです。

年齢別仕上げ磨きの正しいやり方

0〜2歳:「慣れること」が最優先

この時期は、歯ブラシで完璧に磨く必要はありません。歯磨きを習慣化させるために、まずは口を触られることに慣れることが最大の目的です。

  • ガーゼや毛質がやわらかめの歯ブラシを使用
  • 短時間で終える
  • 嫌がったら無理に続けない

3〜5歳:虫歯リスクが高い時期

だんだん自分で磨けるようになってきますが、仕上げ磨きをしないとまだ不十分です。
特に注意したいのは、

  • 上の前歯の付け根
  • 奥歯の噛み合わせ面

です。
この時期は「自分磨き +保護者のチェックと仕上げ磨き」の流れを習慣化しましょう。

6〜9歳:永久歯が生え始める重要期

「もう大きくなったから大丈夫」と思われがちですが、実は最も注意が必要な時期です。

  • 生えたての永久歯は虫歯になりやすい
  • 乳歯と永久歯が混在するため歯並びがデコボコして磨きにくい

といった特徴があり、お子様の虫歯リスクが高まるからです。
最低でも小学校低学年、理想は10歳ごろまで保護者が仕上げ磨きを続けられると良いでしょう。

子どもが嫌がらない仕上げ磨きのコツ

時間を決めて習慣化する

「寝る前には必ず歯磨きをする」を習慣化しましょう。歯磨きのタイミングを決めることで、抵抗が少なくなります。
時間になったら歯磨きの歌や映像を流したり、お子様が好きなキャラクターのケアグッズを取り入れたりすることも効果的です。

前向きな声かけを意識する

×「ちゃんとしなさい」
○「ピカピカにしよう」「あと少しだよ」

声かけ一つで、歯磨きへの印象は大きく変わります。楽しく続けられるように工夫してみましょう。「上手にできているね」「歯磨きできてえらいね」と褒めてあげることも大切です。

毎日100点を目指さない

毎日続けることが一番の虫歯予防です。
たとえば、お子様が動き回ってうまく歯磨きができなかったり、磨き残しがあったりする時もあるでしょう。そういう時は、無理に磨こうとするよりも「気持ちが落ち着いたらまたやってみよう」と、気にし過ぎずに気持ちを切り替えて歯磨き習慣を継続することがもっとも大切です。

仕上げ磨きでよくあるNG

  • 力を入れすぎている
  • 動き回るので押さえつけてしまう
  • 早い段階で仕上げ磨きをやめてしまう

これらはお子様の虫歯リスクを高めるだけでなく、歯磨き嫌いを作る原因にもなりかねません。嫌がる場合は無理に全部磨こうとせず、前歯だけ、奥歯だけ、と分けて磨くなどして、できた部分を褒め、「ちゃんとできる」という経験を積み重ねていきましょう。

歯科医院で仕上げ磨きの相談をするメリット

仕上げ磨きのやり方は、歯並びや生え方によっても最適な方法が異なります。
歯科医院では、

  • お子さんに合った歯ブラシ選び
  • 磨き残しが多い場所のチェック
  • 年齢に応じた仕上げ磨き指導

を行なっています。
毎日行う仕上げ磨きがより効果的になるように、お子様の成長・発育の段階に合った方法を提案してもらいましょう。

仕上げ磨きは、親子で歩むお口の健康の第一歩

仕上げ磨きは、ただ行うだけでなく、正しいやり方を知ることが大切です。

  • お子様のお口の中がしっかり見える姿勢をとる
  • ゴシゴシと力を入れ過ぎず、柔らかい歯ブラシで軽い力で磨く
  • 嫌がるときは無理をしない。続けることが最も大切

これを意識するだけで、お子様の虫歯リスクは大きく下げられます。
また、お子様のお口の中を毎日観察することによって、ささやかな変化に気づけるようになります。虫歯の初期症状や歯の生え変わりの異常などを早期発見できれば、大きなトラブルを未然に防ぐことにも繋がります。

お子様にとっても、保護者の方にとっても、毎日の仕上げ磨きを習慣化することが、お口の健康を守る第一歩です。
「今の仕上げ磨きのやり方で合っているかな?」と不安を感じている方は、当院にお気軽にご相談ください。

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