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虫歯なのに痛くない?放置はNG!痛みのない虫歯の正体とリスク

公開日:

監修:歯科医師 安藤壮吾


「歯に黒い点があるけど、痛くないし大丈夫だろう」
「忙しいし、歯医者に行くほどでもないかな…」
そんなふうに思っていませんか?
実はその“痛みのない虫歯”は、あなたの歯を静かに、でも確実に蝕んでいるかもしれません。
このコラムでは、

・なぜ虫歯なのに痛くないのか?
・放置するとどうなるのか?
・自分でできるチェック方法や予防策
・歯医者に行くべきタイミング

について、わかりやすく解説します。ビジネスパーソンや主婦の方のように、忙しくてつい虫歯を放置しがちな方にこそ知っていただきたい内容です。


虫歯でも痛くない理由とは?

「虫歯=ズキズキ痛むもの」と思っている方は多いでしょう。
しかし、実際には、虫歯の多くが“無症状”のまま静かに進行していきます。
以下に、「痛みを感じない虫歯」の主な原因を3つご紹介します。

①虫歯がまだ初期段階だから

虫歯は進行度によってCO(初期)〜C4(末期)まで分類されます。

CO〜C1(初期虫歯)は、歯の表面のエナメル質が溶け始めている段階です。虫歯がまだ象牙質や神経まで達していないため、痛みやしみるといった症状はほぼありません。見た目にもほとんど変化がなく、放置されがちです。

また、象牙質まで達した虫歯(C2)は、冷たいものがしみたり、咬むと痛かったりすることはありますが、ズキズキと痛むことはまだありません。

②虫歯が進行しすぎて神経が死んでいるから

虫歯が神経まで達する(C3~C4)と痛みが生じます。何もしなくてもズキズキするほどの強い痛みです。その状態の虫歯をそのまま放置すると、やがて神経が壊死し、痛みを感じなくなります。

「痛みが落ち着いた=治った」と思ってしまう人もいますが、そうではありません。虫歯が重症化している危険信号です。

③神経を抜いた歯が再び虫歯になっているから(二次虫歯)

過去に治療を受けて神経を抜いた歯も、再び虫歯になることがあります。これを、二次虫歯と言います。
被せ物の下など見えない部分で静かに進みますが、神経がないため痛みはありません。症状が無く、レントゲンにも映りにくいことから、発見が遅れるケースが多いです。

放置はNG!痛くない虫歯が招く6つのリスク

虫歯において「痛くないから大丈夫」と思ってしまうのは大変危険です。虫歯は自然治癒しないため、放置すれば確実に進行して、以下のようなトラブルを引き起こします。

1. 突然の激しい痛みに襲われる
最初は無症状でも、虫歯が象牙質や神経まで進むことによってズキズキとした強い痛みが急に出ることがあります。
虫歯が神経まで到達してしまった場合は、歯の内部の神経を取り除く治療(根管治療)が必要です。時間も費用もかかり、歯の寿命も短くなります。

2. 抜歯のリスクが高まる
強い症状が出ている段階の虫歯を放置すると、さらに進行して歯を残すことができなくなり、抜歯が避けられない場合があります。
失った歯を補うには、ブリッジやインプラントなどの治療が必要になります。

3. 歯が割れたり、欠けたりする
歯は、表面のエナメル質が一番硬く、内側の象牙質は柔らかいです。そのため、象牙質まで進んだ虫歯は、一見大きくなさそうでも、実際は内側が大きく削れてしまっているケースも少なくありません。
虫歯で内部が侵されて削れてしまった歯は脆くなり、硬いものを噛んだだけで割れてしまうことがあります。
また、穴は空いていなくても、表面のひび割れから細菌が侵入して、さらに炎症が悪化することもあるため注意が必要です。

4. 口臭の原因になる
虫歯による細菌の繁殖や膿が、強い口臭を引き起こすことがあります。「最近、口臭が気になる…」という方は、もしかしたら虫歯が原因かもしれません。

5. 顎の骨にまで感染が広がる
虫歯菌が歯根に侵入し、歯根から顎の骨にまで達すると、骨髄炎など重篤な感染症に繋がるリスクがあります。

6. 治療費と通院回数が増える
初期なら簡単な処置で済む虫歯も、放置するほど治療は複雑になり、そして費用も掛かります。
「もう少し早く来ていれば…」と後悔する方が多いのが現実です。

虫歯の進行ステージとその特徴

先述したとおり、虫歯の進行度は、一般的に「C0」から「C4」までの5段階で分類されます。それぞれの段階で、歯がどのような状態にあり、どのような症状が出るのかを理解することが重要です。


<C0>


〇症状、状態
・表面が白く濁る
・穴は空いていない
・再石灰化で治癒可能

〇痛み
無し


<C1>


〇症状、状態
・表面のエナメル質に小さな穴が空く
・痛みはほぼない

〇痛み
無し


<C2>


〇症状、状態
・象牙質まで進行している
・冷たい物がしみる

〇痛み
軽度 咬むと痛い


<C3>


〇症状、状態
・神経まで到達している
・ズキズキとした自発痛がある

〇痛み
強い


<C4>


〇症状、状態
・歯冠部が崩壊し、歯根だけ残っている
・神経が壊死しており痛みが消える

〇痛み
無し(一時的)

見逃さないで!早期発見のセルフチェック

虫歯の放置が危険とお伝えしてきましたが、そもそも症状がなければ、自分が今、虫歯を放置してしまっているのかどうかはわかりません。
そのため、毎日の歯磨き時に以下の点をチェックして、虫歯の存在を確認する習慣をつけましょう。

  • 歯に白い斑点や黒ずみがある
  • 食べ物が詰まりやすい場所がある
  • 歯を舌で触るとざらつく部分がある
  • 冷たいものや甘いものがしみる
  • 詰め物がぐらついている
  • 原因不明の口臭が続いている

もし、1つでも該当すれば、虫歯になっている可能性があります。歯科医院でチェックをしてみることをお勧めいたします。

虫歯にならないための3つの対策

虫歯は自然治癒しないため、まずは「虫歯にならないようにすること」が大切です。

①定期的な歯科検診(3〜6ヶ月に1回)を受けましょう。

  • レントゲンや歯科医師による視診で、自分ではわからない虫歯も発見可能です。
  • 被せ物の下の虫歯や、歯の隙間の虫歯も早期発見することができます。

②フッ素・キシリトール・正しい歯磨きを口腔ケアに取り入れましょう。

  • フッ素入りの歯磨き粉を使い、歯の再石灰化を促進すると虫歯予防に繋がります。
  • キシリトールガムで唾液分泌を促すと、虫歯菌の働きの抑制効果があります。
  • 歯ブラシだけではすべての汚れは取れません。デンタルフロスや歯間ブラシも活用すると、隅々まで清掃を行き届かせることができます。

③甘い物・酸性飲料の頻度をコントロールしましょう

  • 間食を減らし、飲食後は早めに歯磨きやうがいをすると虫歯予防に効果的です。

歯科医院を受診すべきベストなタイミング

  • 痛みがなくても、変色や詰まりが気になるとき
  • 詰め物が取れたりぐらついたりしているとき
  • 過去に神経を抜いた歯が気になるとき
  • 最後の歯科検診から半年以上経っているとき

「痛くなってから」では手遅れかもしれません。
痛みがなくても、気になることがあれば、その時が歯科受診のベストタイミングです。

痛くなる前に、まずは検診から始めましょう

虫歯は痛くなくても確実に進行する怖い病気です。
「虫歯は痛みなく進行し、急に痛みが来る」ことを心に留め、早めの受診と予防習慣を身につけましょう。
当院では、患者様お一人おひとりに合わせた対応を大切にしています。

「歯医者はしばらく行ってない」
「歯に違和感がある」
「口臭が気になる」

など、どんなことでもかまいません。気になることがあればお気軽にご相談ください。

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