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マウスウォッシュを使うのは歯磨き前?後?正しい使用方法について

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監修:歯科医師 安藤壮吾



マウスウォッシュには、殺菌効果や口臭抑制効果などがある成分が含まれています。うまく利用すれば、より快適な口腔ケアを行うことができます。しかし、効果を過信するとお口のトラブルの発生に繋がる可能性があります。

今回は、マウスウォッシュに関して「使用するタイミング」「含有されている有効成分」「マウスウォッシュと液体歯磨きの違い」などについて解説します。


マウスウォッシュを使用する有効なタイミング

マウスウォッシュは歯磨きの後に使用します。歯にプラーク(歯垢)や食べかすが残っている状態よりも、歯磨きで歯をキレイな状態にしてから使用した方が、マウスウオッシュに含まれる成分(殺菌成分やフッ素など)が歯と歯の間や歯の溝、歯と歯茎の間にしっかり行き渡って作用しやすくなるからです。

<特に使用をおすすめするタイミング>
〇朝の歯磨きの後
就寝時はお口の中の細菌が増殖しやすいため、朝起きた時に一時的に口臭の悪化を感じることがあります。起床後の歯磨き時に使用すると、不快感が無くなり口臭予防に効果的です。

〇寝る前
就寝時はお口の細菌が増殖しやすいため、寝る前に使用することで抑制します。

〇外出先
外食後など、すぐ歯磨きできない時に使用すると、一時的な洗浄効果を得られます。

毎日のお口のケアの基本は歯磨き!

マウスウォッシュを使用していても、歯磨きをする必要があります。マウスウォッシュで口をゆすぐだけでは、口腔バイオフィルムが除去できないからです。
口腔バイオフィルムとは、歯に付着した細菌が形成する薄い膜のことです。一度この膜が形成されると、マウスウォッシュなどの薬液や体本来の免疫効果が届きにくくなり、細菌が定着して虫歯や歯周病を何度も繰り返す原因になります。

バイオフィルムは、マウスウォッシュですすぐだけでは落とせません。毎日の丁寧な歯磨きや、歯科医院での定期的なクリーニングによって物理的に除去することが重要です。

マウスウォッシュの使い方

製品の裏側などに書いてある使用方法や用量を守って使用しましょう。
ここでは基本的な使い方について説明します。

①使うタイミングは歯磨きの後
歯にプラークや汚れが付着していると、効果が低下します。歯磨きでお口の中をキレイにした後に使用することで、歯と歯の間、歯の溝、歯と歯茎の間に、マウスウォッシュの有効成分が作用しやすくなります。

②必要量だけ使用する
刺激が強いものもあるため、必ず使用量を確認しましょう。だいたい10~20mlくらいが目安で、ボトルのキャップや付属のカップで測れるようになっていることが多いです。

③ブクブクうがいをする
マウスウォッシュをお口に含んだら、全体に拡がるようにブクブクうがいをしましょう(ガラガラうがいではお口に広がりにくいので、ブクブクうがいをしましょう)。
うがいの目安は30秒~1分くらいです。
※飲み込まず、必ず吐き出してください。

④水でうがいはしない
マウスウォッシュでうがいしたあとは、水でのうがいは控えましょう。そうすることで、マウスウォッシュの有効成分が口にとどまりやすくなり、洗浄効果が長持ちします。

購入時は成分を確認しましょう!

マウスウォッシュの主な成分をご紹介します。成分の特徴を知っておくと、ご自身にあった製品を選びやすいです。

殺菌成分

〇CPC(塩化セチルピリジニウム)
主に口臭や歯周病に効果があります。陽イオン性の界面活性剤で、陰イオン性である細菌の細胞膜を破壊することによる殺菌効果があります。効果の持続性は3~5時間です。低刺激ですが、一時的に舌にピリッとした感覚を覚えることがあります。
風邪やインフルエンザの予防や、コロナウィルス(オミクロン株)の活動を抑える効果もあります。

〇CHX(クロルへキシジン)
細菌の増殖を抑制する効果があり、虫歯・歯周病予防に効果的です。最大で12時間効果が持続するので、就寝前に使用するのがおすすめです。
副作用により、着色や味覚の変化、舌の先がヒリヒリする、というような症状が出ることがあるので、最初は少量で試しながら使用するようにしましょう。

〇塩化亜鉛
主に口臭予防に効果があります。亜鉛成分が口臭の原因物質(VSC)と結合することで、口臭の元となるガスが発生しにくくなります。
刺激を感じにくく、副作用も出ないため安全性が高い成分です。

〇IPMP(イソプロピルメチルフェノール)
主に歯肉炎や歯周病予防に効果があります。細菌が増殖する原因となるバイオフィルム内部に浸透することで、殺菌効果を発揮します。
刺激が強く、アルコールも配合されているものの場合はさらに強くなるため、ノンアルコールタイプがおすすめです。
また、効果の持続性は3~6時間くらいです。歯磨き粉に配合されている製品もあるので、ご自身が使用しやすいものを選びましょう。

〇エッセンシャルオイル
メントール、チモール、1,8-シネオールなどの天然由来成分が挙げられます。主に口臭に効果的です。細菌の働きを抑制する効果があります。リステリン®が代表的な製品です。
刺激が強く、アルコールも配合されているとさらに強くなるため、刺激が苦手な方はノンアルコールタイプがおすすめです。

炎症を抑える成分

〇グリチルリチン酸系(GK2)
口臭や虫歯予防に効果があります。細菌の働きや歯茎の炎症を抑えたり、口臭原因物質(VSC)の発生を阻害します。
低刺激で安全性が高く、毎日使用することができます。
殺菌作用と抗炎症作用の両方の効果を得られるようにするため、CPCやIPMPと一緒に配合されていることがあります。

〇トラネキサム酸(TXA)
出血抑制作用・抗炎症作用があり、歯周病や歯肉炎に効果的です。炎症や出血の原因となるプラスミンの働きを抑制します。
歯茎の違和感や出血が気になる方は、まず歯科医院で診察を受けてから、使用を検討しましょう。

虫歯を予防する成分

〇フッ素
初期虫歯を修復する働き(再石灰化)や、虫歯菌の働きを弱める働き、フッ素成分が歯表面に吸収されることによって歯を強くする働きなどがあり、虫歯予防に効果的です。

〇キシリトール
砂糖を摂取すると、虫歯菌が糖分を分解して作り出される酸で歯が溶かされ、虫歯ができます。しかし、天然由来の糖アルコールであるキシリトールは、虫歯菌によって分解されないため、砂糖の代用としてキシリトールが使用されている食品は虫歯になりにくいです。
また、体内で吸収・代謝されにくいため、血糖値の上昇が抑えられる点も大きな特徴です。

溶剤(成分を溶かすための液体)

〇エタノール
成分を溶かすための液を溶剤と言います。その溶剤に、エタノールが使われることが多いです。化粧品や医薬品、食品、歯科材料などの様々な製品に使用されています。
ただし、刺激が強く口が乾燥しやすいので、ドライマウスの方、刺激が強いのが苦手な方は、ノンアルコールタイプの洗口液をおすすめします。

歯磨きできないときにマウスウォッシュを使用する効果

例えば、外出先や妊娠中でつわりがひどい時など、歯磨きしたいけどできずに困ったことがある方もいらっしゃるでしょう。そんな時には、マウスウォッシュでのうがいが効果的です。

<マウスウォッシュによる効果>
▶殺菌・消臭作用
先述したCPCやIPMPなどの成分には、細菌の働きを抑えたり、細菌を減少させたりする作用があります。細菌が減少することで、口臭も防ぐことができます。

▶洗浄作用
歯に付着した食べかすなどを洗い流す効果があります。
また、プラーク(歯垢)の形成を遅らせる効果もあります。
ただし、元からあるプラーク(歯垢)は洗い流すことができないので、歯磨きの代用にはなりません。一時的な効果として使用しましょう。

▶清涼感を感じる
うがいをした後のすっきり感と、エタノールやメントールの成分により清涼感を感じることができます。

マウスウォッシュの使用上の注意

マウスウォッシュは、比較的安全な製品ですが、以下の項目に注意して使用しましょう。

①誤飲に気をつけましょう

少量の場合は、特に問題ありません。水でうがいし、コップ1杯の牛乳か水を飲みましょう。
大量の誤飲をしてしまったり、体調が悪化したりした場合は、製品を持参して病院で相談しましょう。
※フッ素を含有する製品の大量の誤飲は、中毒を引き起こす原因となります。乳製品(牛乳やヨーグルト)を飲むことで、フッ素が乳製品のカルシウムと結合して症状を緩和することがあります。乳製品の目安:こども120ml・大人24ml

②用量を守りましょう

使用量の目安は10〜20mlですが、製品によって異なります。必ず確認して使用しましょう。
指定の使用量以上を使っても効果に変化はありません。それよりも、うがいで規定量をお口全体にしっかり行き渡らせることが大切です。

③使用後は水ですすがないようにしましょう

マウスウォッシュは、有効成分が口の中にとどまることで効果が得られやすいです。そのため、マウスウォッシュでのうがい後は、水ですすがないようにしましょう。

④使いすぎに気をつけましょう

使用頻度は朝と夜の1日2回です。使いすぎると、口の中の必要な菌(常在菌)まで減少し、お口のトラブルを招いてしまうことがあります。

⑤刺激に気をつけましょう

口内炎やお口の傷など、刺激を強く感じる場合は、ノンアルコールタイプをおすすめします。

⑥妊婦さんは体調に合うものを使用しましょう

刺激が強い製品もあるため、特に妊婦の方は、体調によっては気分が悪くなることもあります。この場合もノンアルコールタイプや無香料のものなどを選んでいただくと良いでしょう。

マウスウォッシュと液体歯磨き違い

マウスウォッシュと似ている製品に「液体歯磨き」と呼ばれる製品があり、一見似ていますが使用方法や目的が異なります。製品を購入する際には製品名を確認してから購入しましょう。

項目マウスウォッシュ(洗口液)液体歯磨き
主な使用目的・お口の中の殺菌・口臭予防
・清涼感を得る
・歯磨き粉の代わりに使用する
・プラーク(歯垢)を落としやすい状態にする
・お口の中の細菌を減らす
使用のタイミング・歯磨きをした後
・歯磨きができない時
・歯磨きの前に使用
使い方の手順適量を口に含んでゆすぎ、吐き出す(その後のブラッシングは不要)適量を口に含んでゆすいだ後、歯ブラシでブラッシングする
主な特徴・効果・うがいのみで殺菌・消臭効果が得られる
・歯に付着した食べかすを洗い流す
・プラーク(歯垢)の形成を遅らせる
・効果は一時的で、基本的には歯磨きの代用にはならない
・歯磨き粉のように泡立たず、飛び散りにくい
・泡立たないため長い時間歯磨きがしやすい
・歯磨きをしながら有効成分をお口全体に広げられる
・プラークを分解する酵素を含有している製品もある

マウスウォッシュの使用で日々の口腔ケアをより快適に!

毎日の歯磨きの後、マウスウォッシュで30秒~60秒間うがいをして、水ではゆすがないようにすると、有効成分がお口に留まりやすく効果が高まります。
歯磨きができない状況での使用も効果的です。歯磨きほどではありませんが、一時的な殺菌効果や口臭抑制効果があります。
虫歯を予防する成分や歯周病などの炎症を抑える成分などが含まれているため、ご自身のお悩みに合ったものを選ぶようにしましょう。
マウスウォッシュの選び方、使い方がわからない場合は、いつでもご相談ください。

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